遊園地の人気アトラクションといえばジェットコースターと言われるほど定番の乗り物。休日に賑わう遊園地のジェットコースターはこの日も行列ができていた。この後悲劇の舞台になるとも知らずに・・・

いつものようにホームを発車して頂上まで登ると一気に下り、コースを駆け抜ける。ホームが近づき一時停止するかと思ったら暴走したままホームを通過すると全速力で駆け上がり、さっきよりも速いスピードでコースを駆け抜けた。

コースターの暴走に客はパニックになり、騒然となった。

そして途方もないスピードで暴走を続けるとカーブを曲がり切れずに転覆してしまう。地面にたたきつけられた車両に乗ってた客は救急隊によって搬送された。

事故を受け駆け付けたサニーは車両や部品に問題がなかったかを調査するが、異常は見当たらなかった。その後、操縦室を調べると緊急停止ボタンが破壊されてることに気づき、監視カメラの映像を見ると何者かが緊急停止ボタンを破壊してる様子が映っていた。それを見た園長は何かに気づいた。

「奴は事故機の操作を担当してるオペレーターだ。」
なんと事故機を担当した社員が操作盤を細工してたのだ。サニーは該当社員を聴取した。

「はぁ?俺がやったっていう証拠あんのかよ!」
社員は関与を否定した。しかし監視カメラの映像を見せると態度を一変したのだった。

「ああそうだよ。俺がやったんだよ!」
社員は犯行を認めた。

「現場の待遇に不満があったから改善を要求したのに全然受け入れてくれなかったんだ。だから俺は腹いせにコースターを暴走させて困らせてやったんだよ。」
あまりに身勝手な動機に園長は怒りを爆発させた。

「貴様そんな理由で客にケガ負わせて恥ずかしくないのか!!貴様のせいで我が園は途方もない損害に見舞われたのだぞ!!!」
詰め寄る園長を社員は突き飛ばした。

「部下の声を全く聞かない独裁運営だからこうなんだよ。こうなったら仕方ない。全員道連れだ!」
社員はそう言うと時限爆弾を取り出した。

「こいつが爆発すれば遊園地は木っ端みじんに吹っ飛ぶ。爆破を止める方法はねえ。一分後にはあの世行きだ、ククク・・・」
社員はほくそ笑んだ。そんな中サニーと園長は客に避難を呼びかけた。

客は次々と外へ避難するが、その間にもカウントは続いた。
そして遂にタイムリミットになり、最悪の状況を覚悟した。

ジリリリリリリ

しかし爆発は起きずベルの音が鳴り響いた。その瞬間社員は時限爆弾の正体を明かした。

「爆弾もどきのベルに引っかかるなんておマヌケな奴らだ!」
爆弾処理班も呆れる態度を見せる社員。その後客に対する傷害と威力業務妨害で逮捕された。

やがて営業が再開されたが、事件の影響で客足が遠のき多額の損害を被ってしまった。イメージアップに繋がるよう努力するも再生の見通しが立てず遊園地は閉園したのだった。

終わり

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